中国自動車情報202410.

中国BYD、EVセダン「SEAL」を日本発売 価格は528万円から
中国電気自動車(EV)大手の比亜迪(BYD)は6月25日、日本で3車種目となるスポーツセダン「SEAL(シール)」を発売した。RWD(後輪駆動)モデルは航続距離640キロメートルで価格は528万円(税込)。AWD(四輪駆動)モデルは航続距離575キロメートルで価格は605万円(税込)となっている。SEALには、コンパクトなブレードバッテリーをボディの一部として敷き詰める新技術「Cell to Body(CTB)」を採用し、高度なボディ剛性と安全性、航続距離の延長を実現した。BYDは2023年1月に日本の乗用車市場に参入し、スポーツ用多目的車(SUV)「ATTO 3(アット3)」を発売、続いて同年9月にはコンパクトカー「DOLPHIN(ドルフィン)」を発売した。23年の日本販売台数は、ATTO 3が1198台、ドルフィンが248台で、目標の計2000台を下回った。
中国のEV電池、急速充電の「6C」時代に突入 CATLやBYDの競り合いに
中国車載電池大手の寧徳時代(CATL)は2024年下半期、「麒麟電池(Kirin battery)」の第2世代となる充電レート「6C」の駆動用電池を発売する計画だという。理想汽車(Li Auto)や極氪(ZEEKR)など複数の電気自動車(EV)メーカーはすでに、新型電池をめぐってCATLと技術交流を進めているが、24年中に新型電池を搭載した車種を発売するかは決まっていない。また、中国EV大手の比亜迪(BYD)の電池部門も24年下半期、3年ぶりの新製品として「刀片電池(ブレードバッテリー)」の第2世代を発売する可能性があり、6C電池も開発中だと報じられている。さらに、車載電池大手の中創新航科技(CALB)もすでに、24年10~12月期に6Cに対応する直径46ミリの円筒形電池の量産に乗り出すと発表している。 充電レートの「~C(Capacity、電池容量)」とは充電時間を示す指標の1つ。で、理論上は1時間で完全充電できる電池を「1C」とし、5分の1の12分間で完全充電できれば「5C」、6分の1の10分間で完全充電できれば「6C」と呼ばれる。CATLの第1世代の麒麟電池と神行超充電池(Shenxing Superfast Charging Battery)の充電レートは5Cとなっており、基本的には12分間で充電残量10%から80%まで回復させられる。車載電池メーカー各社は6C電池の開発で競っているが、対応する急速充電設備の整備は進んでいない。現状では、5C電池を搭載した車種ですら対応する急速充電設備を探すのに苦労しており、6C電池を搭載した車種が魅力を発揮するのはまだ先になりそうだ。
中国の自動車メーカー、23年の世界新車販売台数で初めて米国を上回る
英調査会社JATOダイナミクスがこのほど発表した2023年の世界新車販売台数で、中国メーカー全体の販売台数が、初めて米国メーカー全体の販売台数を上回った。電気自動車(EV)大手の比亜迪(BYD)などが好調だったことに加え、中東やアフリカ、東南アジアなど新興国市場で需要が高まった。メーカーの国別では、日本が2359万台で1位、中国が約1340万台で2位、米国が約1190万台で3位だった。中国は前年比の伸び率も、23%増と米国の9%増を上回った。 中国の自動車メーカーはすでに、中東やユーラシア大陸、アフリカで大きな市場シェアを獲得しているほか、中南米や東南アジアでも急成長を遂げている。また、欧州やオーストラリア、ニュージーランド、イスラエルなどの先進国でも市場シェアを拡大しつつある。 JATOダイナミクスのシニア・アナリスト、Felipe Munoz氏は「伝統的な自動車メーカーの怠慢が自動車価格の高止まりを招き、より手頃な中国製自動車に消費者を向かわせる結果となった」との見解を示した。
東風汽車、2車種の新型電動SUVを中国発売…最新のEV技術を結集
東風汽車は6月17日、東風奕派ブランドの新型電動SUV『eπ008』と、嵐図ブランドの新型電動SUV『FREE 318』を中国で発売した。eπ008は湖北省武漢で、嵐図FREE 318は四川省雅安で発表会を行った。この2車種は、東風自動車の最新のEV技術を結集したものであり、同社の電動車ラインナップをさらに充実させるモデルだ。これにより、異なる市場セグメントのユーザーに多様な選択肢を提供し、東風汽車の電動化への移行が加速することを示している。東風汽車は今年で設立55周年を迎える。今後3年間で、同社は30種類の新しい電動乗用モデルと14種類の電動商用モデルを市場に投入する計画だ。東風奕派eπ008は、2グレードがあり、価格は21万6600元から。嵐図FREE 318は、後輪駆動と四輪駆動の2モデルがあり、価格はそれぞれ21万9900元と24万7900元だ。今年に入ってから、東風汽車は多くの新車を発表している。これにより、同社はブランド価値の向上と電動化の推進を目指している。
広汽ホンダ、中国で大規模リストラ 「テスラよりも手厚い補償」で応募殺到
ホンダと中国自動車大手の広州汽車集団(GAC Motor)との合弁会社「広汽本田汽車(広汽ホンダ)」が、新エネルギー車(NEV)への転換に向け、再び大規模な人員削減を進めている。今回の対象者は、全従業員の14%にあたる約1700人に上る。中国メディアによると、広汽ホンダは他社よりも格段に手厚い退職補償金を提示しており、勤続年数の長い従業員が競うように応募しているという。ある従業員によると、同社は希望退職者に対して「N+2+1.8」の条件を提案。中国では、基本の退職金「N」に給与2カ月分を加えた「N+2」が標準的な退職補償金とされており、「+1.8」は給与1.8カ月分のボーナスだとみられる。さらに、米テスラの退職補償金「N+3」を上回る条件ということもあり、従業員からは驚きの声が上がったという。中国自動車市場の競争が激化するなか、ホンダ車の中国販売台数は右肩下がりで減少している。ホンダが6月5日に発表した5月の中国販売台数は前年同月比34.7%減の6万6202台。広汽ホンダが同月7日に発表した5月の販売台数は前年同月比で41.31%減の約3万2000台、23年通年の販売台数は前年比3.5%減の約64万台だった。広汽ホンダは今後、中国市場で確固たる足場を築くため、電気自動車(EV)など新エネ車への転換を加速する方針だという。
中国、自動車買い替えに対する補助金申請が急増
中国では、商務部が4月に関係部門とそれぞれ共同で発表した「消費財の買い替え促進に向けた行動計画」と「自動車の買い替え補助金に関する実施細則」の関連作業が順調に進み、政策の効果が表れつつある。自動車の廃棄処分・買い替えに対する補助金の申請件数は、現時点で4万件を突破し、加速度的な増加傾向にある。商務部の何亜東報道官が6日、定例記者会見で明らかにした。自動車の買い替えを例にとると、商務部の自動車買い替え情報プラットフォームに1件目の補助金申請が行われた4月27日から、申請件数が1万件に達するまでの日数は25日だったが、1万件目から2万件までは7日、2万件目から3万件まではわずか4日だったという。自動車や家電などの売れ行きを見ると、5月の乗用車の小売り販売台数は前月比約10%増の約168万5千台、うち新エネルギー車(NEV)は約79万台で47%を占めた。廃棄処分となった機動車両(自動車や二輪車などエンジン付き車両)の回収台数は16.2%増(前年同月比48.9%増)の57万7千台だった。主要な電子商取引(EC)プラットフォームでの1~5月の家電買い替えに伴う販売額は前年同期比で81.8%増加した。商務部は今後、関係部門と「政策+(プラス)イベント」の両輪駆動で、共に力を発揮し、さらに力強く高い水準で作業を進め、消費財の買い替え効果の拡大に取り組むという。

中国EV「NIO」、24年1~3月の売上高は前期比42%減 赤字幅やや縮小
中国の電気自動車(EV)メーカー「蔚来汽車(NIO)」が6月6日に発表した24年1~3月期決算は、売上高が前年同期比7.2%減、前期比42.1%減の99億1000万元(約2200億円)に落ちこんだ。純損失は前年同期比9.4%増となったが、前期比では3.4%減少して51億8460万元(約1100億円)となった。販売(納車)台数は前年同期比3.2%減、前期比39.9%減の3万1041台だった。かつてNIOと共に「新興EV御三家」と呼ばれた理想汽車(Li Auto)は、24年1~3月期の売上高が256億元(約5600億円)、純利益が5億9100万元(約130億円)。小鵬汽車(XPeng Motors)」は売上高が65億5000万元(約1400億円)、純損失が13億7000万元(約300億円)だった。
中国製EVの猛攻で日本車が敗北?「BYDは王者トヨタに勝てない」
―中国の自動車専門家が予言
中国の自動車メーカー江淮汽車(JAC)の元会長・左延安氏が、先日開催されたフォーラムで、EVメーカーのテスラや比亜迪(BYD)が業界の王者トヨタ自動車に勝てる公算は低いとコメントした。近年、トヨタは中国市場で苦戦しているとはいえ、世界トップの自動車メーカーであることに変わりはない。左氏によれば、市場投入を急ぐ新興メーカーと違って、トヨタは時期や情勢を見極め最適なタイミングで仕掛けてくる。その手中にはさまざまな「カード」がそろっており、切り札を含めどのカードをどのタイミングで出すべきかを熟知しているという。続けて左氏は、自身の発言の根拠としてソフトウエア、技術戦略、企業経営の側面からトヨタの強みを解説した。まずソフトウエアに関して、トヨタが2023年3月期決算で4兆9449億円の純利益を出していることから、ソフトウエア開発に必要な演算能力の確保も何ら問題はないとし、もしテスラの自動運転システム「フルセルフドライビング(FSD)」がオープンソース化されれば、すぐにでも実装できる能力があるとした。さらに技術戦略について、今後しばらくはハイブリッド車(HEV)、プラグインハイブリッド車(PHEV)、ピュアEV、ガソリン車が市場に混在し、短期的に特定の方式が淘汰されることはないとの見通しを示し、EVだけでなくHEVや水素燃料電池などを幅広く展開する「全方位戦略」のトヨタには理想的な状況だと語った。企業経営では、トヨタ式「カイゼン」や情報共有とフィードバックの仕組みなどを通じ、企業の健全で持続的な成長を維持していることに言及した。左氏はこれらを総合して、トヨタは機が熟せばいつでも攻勢に出ることができ、EVで快進撃を見せるBYDやテスラもトヨタの敵ではないと結論した。
中国高級EVの「ZEEKR」、24年1~3月期は納車3万3000台で大増収 
世界展開も急加速
中国の高級電気自動車(EV)メーカー「極氪(ZEEKR)」が6月11日、2024年1~3月期決算を発表した。販売(納車)台数は前年同期比117%増の3万3059台、販売収入は73%増の81億7140万元(約1800億円)だった。総売上高は71%増の147億3680万元(約3200億円)、純損失は18%減の20億2210万元(約440億円)となった。ZEEKRは6月8日、インドネシアとマレーシア市場に参入すると発表した。まずはコンパクトSUV(スポーツ用多目的車)「ZEEKR X」とMPV(多目的車)「ZEEKR 009」を投入する予定となっている。同社はすでに25カ国・地域に進出しており、24年中に欧州、アジア、オセアニア、中南米の50カ国・地域以上の市場に参入する計画だという。

日産、中国で工場閉鎖 EV競争激化で販売不振

日産自動車が21日に中国江蘇省常州市の乗用車工場を閉鎖したことが分かった。  中国では電気自動車(EV)の普及が急速に進む中、ガソリン車を強みとする日系メーカー各社の販売不振が深刻化。日産は生産能力を落とし、事業の立て直しを図る。
常州工場は2020年11月に稼働を始めた新しい工場で、中国国有自動車大手の東風汽車集団と設立した合弁会社が運営している。日産によると、生産台数は年間約13万台。中国全体の約1割に相当する。同工場で生産していたスポーツ用多目的車(SUV)については、別工場で生産を続ける計画だ。
中国、新エネ車の保有台数2000万台突破 充電シェアリング市場も急拡大
中国国家発展改革委員会がこのほど発表したデータによると、2023年末時点で中国の新エネルギー車(NEV)の保有台数は2000万台余りとなり、うち純電気自動車(BEV)が1552万台と76%強を占めた。NEVの保有台数は依然として急速な伸びを維持しており、充電インフラの建設需要も高まっている。

24年世界の新エネ車販売、中国が6割の予測。
海外メーカー、本土企業との協力に期待
中国の新エネルギー車(NEV)産業は勢いよく発展し、ますます多くの海外メーカーが中国に注目するようになっている。業界専門家は、2024年の新エネ車の世界販売台数が2千万台を超え、うち中国が約60%を占めると予測している。中国はグローバルな自動車サプライチェーンの中心地へと急速に成長しつつあり、24年には車載電池および材料の出荷量も世界の50%以上を占めるとみられる。アラブ首長国連邦(UAE)の電気自動車(EV)メーカーNWTNは中国の新エネ車産業について、数年間続いた発展を経て完全な産業チェーンを構築し、素材開発、エンジニアリングデザインから製造管理、最終組み立てまで一連の自動車産業クラスターが形成されていると指摘。中国は世界の新エネ車分野で際立った競争優位性な備え、多くの国のグリーン(環境配慮型)・低炭素化と持続可能な発展も支援していると評価した。中国とUAEはグリーン成長という共同の目標を持ち、新エネ車分野での協力を深めつつある。中国税関総署のデータによると、UAEは23年の中国の新エネ車輸出先上位10カ国(地域)に入っている。NWTNによると、UAEは新エネ車、持続可能な技術の分野で中国の産業チェーンと協力するチャンスを積極的に探っている。同社は現時点で、中国の車載モーターメーカー数社と緊密な戦略的協力を行っているという。中国の新エネ車産業はUAEのほか、東南アジアやアフリカ、中南米などの市場でもより緊密な協力を実現するとみられる。業界関係者はこれらの市場について、新エネ車および関連産業への支援を強化し、政策体系とビジネス環境の改善を進めており、中国の自動車ブランドにより大きな進出のチャンスを提供しているとの見解を示した。
《 自動車関連情報 》
EU、7月から中国製EVに追加関税 ドイツやハンガリーは難色
欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会は6月12日、中国製の電気自動車(EV)の輸入に関し、7月4日から暫定的な追加関税を課すと発表した。欧州委は数カ月にわたる調査の結果、中国政府から補助金などの支援を受けた安価なEVが、EU市場の公正な競争を阻害していると結論づけた。中国自動車大手の上海汽車集団(SAIC Motor)のEVには最大の38.1%、吉利汽車(Geely Automobile)には20%、比亜迪(BYD)には17.4%を上乗せする。このほか、EUの調査に協力する企業には平均21%、協力しない企業には38.1%の追加関税が課される。ドイツのヴィッシング運輸相は同日、X(旧ツイッター)に「欧州委の制裁関税は、ドイツ企業とその主力製品に打撃を与える」と投稿し、この追加関税に難色を示した。ハンガリーのナジ・マルトン経済開発担当相は、欧州委員会の決定にハンガリーは反対であるとし、保護主義は解決策にはならないとの見解を明らかにした。ノルウェーのヴェードゥム財務相は、プラグインハイブリッド車(PHEV)普及のパイオニアとして、ノルウェーはEUによる中国製EVの関税引き上げには加わらないと発言した。

HONDA新型軽商用EV「N-VAN e:」発売 身近な軽商用バンから、日本のEV展開を本格スタート

本田技研工業は2024年6月13日、新型軽商用EV(電気自動車)の「N-VAN e:(エヌバン イー)」を10月10日に発売すると発表した。
■「N-VAN」がベース  
「N-VAN e:」はガソリンモデル「N-VAN」をベースに、EVならではの使い勝手を加えた軽商用EVだ。  フラットで低い床と高い天井がもたらす広く大容量な荷室空間と、助手席側のセンターピラーをなくした大開口部などの「N-VAN」の特長を引き継ぎ、給電機能や静粛性など、EVならではの価値を加えている。また、大容量バッテリーの採用、電動アクスルの小型化、高電圧部品の集中配置による部品専有スペースの最小化によって、商用ユースに求められる実用航続距離と大容量の荷室空間の両立を目指した。  一充電走行距離として、WLTCモードで245キロメートルを実現したほか、充電時間は普通充電(6.0kW出力)で約4.5時間、急速充電(50kW)で約30分と、利便性も追求した。  タイプバリエーションは、4席のシートを配置したスタンダードタイプの「e: L4:」や、LEDヘッドライトを採用した「e: FUN:」、商用ユースに特化した「e: G:」、2席の前後タンデム仕様を採用した「e: L2:」などを用意している。搭載機能では「e: L4」と「e: FUN」には衝突軽減ブレーキ、誤発進抑制機能、後方誤発進抑制機能、歩行者事故低減ステアリング、路外逸脱抑制機能などを搭載している。  この発表にX上では、「航続距離をもう少し伸ばして欲しいです!」「ワルくないねぇ」「EVで軽は1トン超えが普通なんですね。」との声が上がっている。

川柳

 ◎ポチ公も、行きたくないよ、万博へ

 ◎PayPayか、思い出すよな、新入社

 ◎日本人、絶滅危惧種、なるのかな

 ◎1000日、何をしていた、あの人は

宮本政義
Mail:masamiyamoto1@gmail.com
Mail:masa.miyamoto@163.com
Mobile: 070-6462-1880(携帯)

Author: xs498889