中国の新エネ車、普及率が4割に 充電スタンド992万基:24年5月
中国の新能源汽車国家大数拠聯盟((National Big Data Alliance of New Energy Vehicles)によると、2024年5月の新エネルギー車(NEV)の販売台数は前年同月比33.3%増の95万5000台、市場普及率は39.5%だった。1〜5月の累計販売台数は前年同期比32.5%増の389万5000台、市場普及率は33.9%となった。1〜5月の駆動用バッテリーの累計搭載量は、前年同期比34.6%増の160.5ギガワット時(GWh)だった。内訳は、三元系電池が51.1GWhで全体の31.9%を占め、リン酸鉄リチウム電池が109.3GWhで68.1%を占めた。中国充電連盟(EVCIPA)によると、24年5月末現在の中国の充電スタンド設置数は計992万4000基で、内訳は公共スタンドが304万9000基、自家用スタンドが721万7000基だった。バッテリー交換ステーションは計3751カ所で、うち454カ所が浙江省に設けられ、中国全体の12.1%を占めてトップとなった。
中国・吉利汽車、24年1~3月期は純利益119%増
傘下の高級EV「ZEEKR」は売上高71%増
中国自動車大手の吉利汽車(Geely Automobile)は6月28日、2024年1~3月期の決算を発表した。売上高は前年同期比56%増の523億1500万元(約1兆1500億円)、株主に帰属する純利益は119%増の15億6100万元(約340億円)。販売台数は49%増の47万5700台だった。最新のデータによると、24年1~6月の累計販売台数は前年同期比41%増の95万5700台となり、年間目標190万台の5割を超えた。うち、新エネルギー車(NEV)が117%増の32万200台と大きく伸びた。吉利汽車は、子会社の高級電気自動車(EV)メーカー「極氪(ZEEKR)」の決算概要も発表した。ZEEKRの24年1〜3月期の販売台数は前年同期比117%増の3万3000台、売上高は71%増の147億元(約3200億円)だった。ZEEKRは5月10日、米ニューヨーク証券取引所に上場した。公開初日の終値は28.26ドル(約4600円)で公開価格の21ドル(約3400円)を35%近く上回り、時価総額は約69億ドル(約1兆1100億円)となった。同社は21年に設立されてから上場までわずか3年と、中国EV業界で過去最速の上場を果たした。
中国、車載電池の生産過剰鮮明に PHEV用の需要90%増:24年1〜5月
中国の全国乗用車市場情報連合会(CPCA)の崔東樹・事務局長は6月18日、2024年1~5月の純電気乗用車(BEV)向けの電池需要が17%増だったのに対し、プラグインハイブリッド車(PHEV)向けの電池需要は90%増と引き続き大きな伸びを示したと発表した。 崔氏は、航続距離200キロメートル未満の電気自動車(EV)が車両購入税減免の対象から外れたことで、低価格帯のコンパクトEVの需要が縮小し、BEVの需要が減退する一方で、レンジエクステンダー(航続距離延長)EVとPHEVの需要が伸びたと説明した。中国では車載電池と蓄電池の生産過剰が深刻化しており、車載電池の生産量に占める搭載量の割合は、20年が76%、21年が70%、22年が54%、23年が50%、そして24年1~5月は46%と年を追うごとに低下している。中国の電池市場では、寧徳時代(CATL)と比亜迪(BYD)の2強が大半のシェアを握っている。BYDのシェアは20年の14.9%から24年5月には29.1%に上昇した。一方、CATLのシェアは20年の50.0%から24年5月には44.0%に低下している。
中国・吉利汽車の販売台数、1~6月は74万台超え 24年目標200万台に
中国自動車メーカーの吉利汽車控股が1日に発表した新車販売台数は、6月が前年同月比約24%増の16万6085台、1~6月が前年同期比34%増の74万1860台だった。同社は190万台としていた今年の販売目標を200万台に引き上げた。新エネルギー車(NEV)の販売は、6月が88%増の6万5959台、1~6月が2.2倍の32万185台。うちバッテリー式電気自動車(BEV)は6月が59%増の3万7100台、1~6月が49%増の18万7047台、プラグインハイブリッド(PHV)は6月が2.5倍の2万8859台、1~6月が6.0倍の13万3138台だった。ブランド別にみると、「吉利(GEELY)」ブランドは6月が14%増の12万1540台、1~6月が34%増の74万1860台、電気自動車(EV)ブランド「極氪(ZEEKR)」は6月が89%増の2万106台、1~6月が2.1倍の8万7870台、スウェーデン自動車大手のボルボ・カーズとの合弁高級車ブランド「領克(Lynk&Co)」は6月が49%増の2万4439台、1~6月が54%増の12万6千台だった。輸出台数は6月が61%増の3万5347台、1~6月が67%増の19万7428台となった。
中国BYD、タイに新工場 年間生産能力は15万台
中国の電気自動車(EV)大手、比亜迪(BYD)は4日、タイ東部ラヨーン県で新工場の完成式を開いた。王伝福董事長兼総裁によると、年間生産能力は15万台。着工から稼働までの期間は1年4カ月と、タイ進出の中国自動車メーカーとして最短を記録した。プラグインハイブリッド車(PHEV)を含むEVを生産し、タイの自動車産業チェーンの構造転換・高度化を推進するほか、現地で約1万人の雇用を創出する。王氏は「タイが新エネルギー車の最盛期を迎えたと確信している」と指摘。EVの販売台数が2021~23年に40倍近く拡大し、新車販売に占める割合も12%と21年初めの1%未満から大きく増えたとした上で「中国市場での経験から、新エネ車の割合が10%を超えると飛躍的な発展期を迎える」と語った。BYDはタイで18年から公共交通の電動化を推進しており、乗用車市場には22年に進出した。王氏によると、タイ市場のEV販売で23年1月から1年6カ月連続でトップを続けており、進出からわずか2年で最も人気のある新エネ車ブランドとなった。タイで販売されるEVの3台に1台がBYD製だという。
中国新興EV販売、ファーウェイ支援のAITOと理想汽車がトップ争いで大接戦
:24年1〜6月
中国の主な新興電気自動車(EV)メーカーが、2024年6月の新車販売(納車)台数を発表した。中国EV市場全体が回復基調に乗り、ほとんどの新興勢が前月に続き販売台数を伸ばした。1位の理想汽車(Li Auto)と2位の問界(AITO)は、いずれも4万台超え。問界は単月販売台数で過去最高を更新し、理想との差を約5000台に詰めた。3〜5位は蔚来汽车(NIO)、零跑汽車(Leap Motor)、極氪(ZEEKR)の順で、いずれも2万台超えを果たした。全国乗用車市場情報連合会(CPCA)は、6月も政府の自動車買い替え促進政策などが追い風となり、新興EV各社が販売台数を伸ばしたと指摘した。7月は、各社とも下期(7〜12月)の決戦に向けて全力を挙げる方針だとみられる。
車載電池の世界シェア、中国CATLは37.5%で1位 韓国3社は縮小
:24年1~5月
韓国の調査会社SNE Researchによると、2024年1~5月の世界の車載電池搭載量は、前年同期比23%増の285.4ギガワット時(GWh)となった。メーカー別の1位は依然として中国の寧徳時代(CATL)で31.1%増の107GWh、市場シェア37.5%。2位は中国の比亜迪(BYD)で21.1%増の44.9GWh、シェア15.7%だった。
韓国のLGエナジーソリューション(LGES)はシェア12.6%で3位につけた。韓国大手3社(LGES、SKオン、サムスンSDI)はいずれも搭載量を伸ばしたが、市場シェアは合計22.3%で、前年同期比から2.9ポイント低下した。
中国BYD、24年1~6月の販売台数161万台超 年間目標の4割強達成
中国の全国乗用車市場情報連合会(CPCA)が発表したデータによると、2024年1~6月の中国の乗用車販売台数は前年同期比3.3%増の984万1000台となった。うち、新エネルギー車(NEV)は33.1%増の411万1000台だった。NEV最大手の比亜迪(BYD)の6月の販売台数は34万2000台で、うち乗用車は前年同月比35.2%増の34万台だった。1~6月の累計販売台数は161万3000台で、乗用車が160万7000台を占めた。1〜6月はプラグインハイブリッド車(PHV)が好調で、販売台数が純電気自動車(BEV)を上回った。当期の販売台数は、PHVが前年同期比40%増、BEVは18%増だった。BYDは24年の販売目標について、前年比で2割以上増加させるとしていた。23年の販売台数302万台を基に計算すると、24年の販売目標は少なくとも362万4000台となり、1〜6月で目標の4割強を達成したことになる。
中国自動車大手の広州汽車、24年6月の販売台数16万台超 広汽トヨタなど日系合弁も安定
中国自動車大手の広州汽車集団がこのほど発表した6月のグループ全体の自動車販売台数(速報値)は前月比4.5%増の16万3500台だった。うち新エネルギー車(NEV)ブランド「埃安(AION)」を展開する広汽埃安新能源汽車の販売台数は3万5027台となり、世界の主力バッテリー式電気自動車(BEV)のトップ3入りした。自主ブランド「伝祺(Trumpchi)」を手がける広汽乗用車は3万2784台を販売し、うち「伝祺」の多目的車(MPV)シリーズは20・0%増の1万5108台だった。「伝祺」のMPVシリーズは、発売開始から6月末までの累計販売台数が62万台を超えた。6月の販売台数は「M6」が4378台で、コンパクトMPVの販売トップを守った。中大型MPV「M8」は7317台で、自主ブランド高級MPVの販売トップを維持した。合弁ブランドを見ると、トヨタ自動車との合弁会社である広汽豊田汽車(広汽トヨタ)の6月の販売台数は6万9794台で安定していた。内訳は、スポーツタイプ多目的車(SUV)「フロントランダー」が2万1951台、三大フラッグシップモデルのミニバン「シエナ」が8099台、セダン「カムリ」が1万2281台、SUV「ハイランダー」が7054台だった。フロントランダーとシエナはいずれも、月間販売台数が過去最高を更新。本田技研工業との合弁会社である広汽本田汽車(広汽ホンダ)は7・6%増の3万4350台となった。
中国BYD、東南アジア市場に攻勢 タイに続きカンボジアでもEV工場建設へ
中国電気自動車(EV)大手の比亜迪(BYD)が、タイに続きカンボジアでも完成車工場を建設することが分かった。東南アジアでは2番目の完成車工場となる。カンボジアのフン・マネット首相はこのほど自身のSNSで、すでにBYDのアジア太平洋地域自動車販売部門責任者の劉学亮氏と面会したとした上で、同社がカンボジアに年間2万台のEVを組み立てられる完成車工場を建設する計画だと明らかにした。同工場で生産されるEVは、カンボジアだけでなく、東南アジア各国にも輸出される見込みだという。BYDは7月4日、年産能力約15万台のタイ工場が竣工し、稼働を開始したと発表した。
《 自動車関連情報 》
世界の自動車販売台数、中国メーカーがシェア33%に BYDなどが好調:24年5月
中国の全国乗用車市場情報連合会(CPCA)の崔東樹・事務局長は7月4日、2024年5月の世界の自動車市場に関するリポートを発表した。24年5月の世界自動車販売台数は前年同月比1%減、前月比7%増の727万台に上ったが、過去最多だった18年5月よりも10%少なく、過去数年の中央値の水準だった。24年1~5月の累計販売台数は前年同期比3%増の3566万台となった。24年5月の中国自動車メーカーの世界シェアは33%に達した。世界的に見ると、24年に入ってから中国の自動車市場はとくに力強い回復を遂げている。中でも、比亜迪(BYD)や吉利汽車(Geely Automobile)、長安汽車(Changan Automobile)などは販売台数が大きく回復している。一方、トヨタ自動車や韓国の起亜自動車(Kia Motors)などその他のアジア勢は不調が続いている。24年1~5月の販売台数は前年同期比3%増の3566万台だった。24年5月の中国自動車市場の世界シェアは33%に達し、世界的な観点から見ると、24年に中国自動車市場は力強い回復を見せ、比亜迪(BYD)、吉利汽車(Geely Automobile)、長安汽車(Changan Automobile)など中国自動車メーカーで最も顕著な回復効果が見られたが、トヨタ自動車や韓国の起亜自動車(Kia Motors)などその他のアジア勢は依然として振るわない。
イスラエル、中国製EVのシェアが7割に迫る:24年1~6月
イスラエル自動車輸入業者協会(IVIA)がこのほど発表したデータによると、2024年1~6月は中国製自動車が市場をリードし、中国が最大の自動車供給国となったことが分かった。
中国メーカーのガソリン車と電気自動車(EV)の販売台数は計3万4601台で首位に立ち、韓国の2万7187台と日本の2万3185台が続いた。中国製EVの販売台数は2万6803台で、市場シェアは68.3%に達した。中国EV最大手のBYDはイスラエル市場で6車種を展開しており、当期の販売台数は計1万178台と中国勢で最多だった。最も人気だったのは中型SUV(多目的スポーツ車)の「ATTO 3」で、7265台を売り上げた。イスラエルでは23年、中国製EVの販売台数が2万9402台と前年の2倍以上に増加し、同国のEV市場の約61%を占めた。
川柳
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宮本政義
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