20251016 第20回TPE技術研究会公開講演会

第20回TPE技術研究会公開講演会

今回の公開講演会では次世代を担う大学および企業の研究者の皆様にご講演をお願いしました。金沢大学の伊藤麻絵先生にはガラス状高分子材料における成形時の粘弾性と材料しての力学物性に関する最新のご研究の話題、三菱ケミカルの田中俊資様には低環境負荷高分子材料の開発について、そして信州大学・髙坂泰弘先生にはビトリマー性架橋ポリマーの応力緩和性について話題提供いただきます。TPE技術に関連する最新の話題となっておりますので、奮ってご参加頂けますようお願い申し上げます。

【開催日】:2025年10月16日(木)13:10-16:50

【場所】:味覚糖UHA館TKP浜松町カンファレンスセンター カンファレンスルーム3A

【内容】:

13:00-    受付開始

13:10-13:20 開会挨拶:加納 義久  特定非営利活動法人 ナノ構造ポリマー研究協会代表理事

13:20-14:20 演題「ぜい性から延性を示すさまざまなガラス状高分子材料における溶融粘弾特性,力学的性質,破壊現象」

   金沢大学理工研究域 フロンティア工学系高分子材料物性研究室准教授 伊藤 麻絵氏

要旨: 本研究では汎用樹脂を中心とするさまざまなガラス状高分子材料に着目し、その分子凝集状態と力学物性の相関を明らかにすることを目的とした。分子凝集状態は成形時の溶融状態が凍結されていると仮定し、成形温度における溶融粘弾性と固態の力学物性の関係について調べた。また,破壊現象についての研究例も紹介する。

14:20-14:30 休憩

14:30-15:30 演題「三菱ケミカルにおける重縮合技術を基盤とした低環境負荷高分子材料の開発」

    三菱ケミカル株式会社イノベーション戦略本部主任研究員 田中 俊資氏

要旨: 合成高分子はその発明から約100 年に亘り、人類に利便性、生産性、経済性など多くの恩恵をもたらしてきた。一方、近年では地球規模での気候変動対策が喫緊の課題となっており、樹脂産業においても脱炭素社会への転換が強く求められている。弊社ではバイオマス原料の活用や生分解性樹脂の開発などを通じ、長年にわたって環境負荷と材料物性を両立した樹脂の事業化と社会実装に向けた取り組みを続けてきており、本講演ではその近年の研究開発の一端をご紹介する。

15:30-15:40 休憩

15:40-16:40 演題「可逆的共役置換反応が導くビトリマー性架橋ポリマーの高速応力緩和」

信州大学繊維学部化学・材料学科教授 髙坂 泰弘氏

要旨: アリル位にアシルオキシ基(エステル結合)を置換したメタクリレートは、3級アミン触媒存在下で、カルボン酸と可逆的な結合交換反応を起こす。この反応はエステル交換等の従来の結合交換反応と比べて迅速に進行し、室温下や無溶媒でも実施できる利点がある。本講演では、この反応を架橋組み換えに利用することで得られる、応力緩和性や再成形性に優れた架橋アクリルポリマーについて報告する。

16:40-16:50 閉会挨拶:中嶋 健 TPE技術研究会会長

17:00-19:00 懇親会

【参加要領】
講習会費:ナノ構造ポリマー研究協会会員 無料

非会員 10,000円

学生 無料

懇親会費:6,000円

申込方法:
会員:HPへログインし、ここより講演を選んで連絡ください。
非会員: 氏名、会社、部署、電話、メールアドレス、住所等とさらに請求書が必要な場合はその旨を記載し
下記 宛へメールでご連絡下さい。
特定非営利活動法人ナノ構造ポリマー研究協会
TPE技術研究会会長 企画責任者 中嶋 健
mail: nakajima@ransp.jp

【WEB申し込み】(会員向け)
こちらよりより参加連絡に記入してください。(ログインが必要です)
ログインについてはHP上の「ログインについて」を参照ください。
詳細 https://ransp.jp/index.html/

Author: 中嶋 健