2026年 栗原 一真

マイクロ・ナノ加工(MNM)研究会の活動紹介

マイクロ・ナノ加工は、自動車・家電・医療部材など、日本の基幹産業を支える部品加工に広く用いられている。本研究会では、これらのマイクロ・ナノ加工技術と、プラスチックに代表される高分子成形品、さらに新たな理論や開発動向について情報交換し、共に学ぶことで、各参加者の競争力向上を目指す。また、交流を深めることで、広範かつ強固なネットワークの構築を図る。
 本研究会で扱う内容は幅広く、プラスチック成形品の高付加価値化を実現するための基盤となる精密成形加工について体系的に学ぶとともに、今後重要となる材料技術、情報科学、システム技術などへと対象領域を拡張していく予定である。
 これまで国内外の学会において、精密成形に関連する研究は、マイクロ射出成形、ナノインプリント、ロール・ツー・ロール、3Dプリンタ分野へと拡大しており、多くの研究成果が報告されてきた。これらの技術には、印刷技術や、マイクロ・ナノスケール構造を有する金型(モールド)の活用、さらには材料の自己組織化など、分野横断的な融合技術が不可欠である。
 また、精密製品の機能化においては、撥水・撥油、光制御、高摩擦・低摩擦、防曇、防汚、帯電防止、滅菌などの表面機能性がますます重要視されている。さらに近年では、情報科学やAIとの融合、生産の自動化およびシステム化が進展し、精密ものづくりの一層の高度化が求められている。
 本研究会は、これらの技術を通じてプラスチック成形品の高付加価値化を実現するとともに、参加者同士が今後のものづくりについて活発に議論する場となることを期待している。

略歴
2004年に東海大学大学院理学部物理学専攻博士後期課程を修了し博士号(理学)を取得、同年、独立行政法人産業技術総合研究所に入所。超解像光ディスクストレージの開発や、大面積ナノ構造体による光学デバイス開発に従事。2011年、独立行政法人産業技術総合研究所 主任研究員、2019年 製造技術研究部門表面機能デザイン研究グループ 研究グループ長、表面微細構造体と微細成形技術による表面機能デバイスの開発に従事。2022年 製造技術研究部門 研究主幹、2026年より、経営企画本部企画部 産業技術総括調査官として、現在に至る(2026年4月現在)

Author: xs498889