20240513. 第61回ナノ構造ポリマー研究会

持続可能な開発目標(SDGs)の一環として、材料を高強度化することは、より薄くて軽い材料でも十分な強度を持つことを可能にし、環境負荷の軽減,資源の効率的な利用,さらにはコスト削減にも繋がります。
以上の観点から、ゴム材料の高強度化、タフ化に向けてのメカニズムや分子設計に関して、有識者から最近の技術動向を発信いただくべく、講演会を企画しました。 東京大学の作道先生から、ゴムの亀裂進展における粘弾性効果のメカニズムおよびタフ化への指針について、 ENEOSの知野氏から、水素結合,共有結合,面架橋の3種類の架橋を導入したマルチネットワークポリマーに関する取り組みを詳述いただきます。
多数の方にご参加頂きますよう、宜しくお願い致します。

【日時】 2024年5月13日(月)14:00-16:10
【方式】 webを使用したオンライン (Zoom)
*参加希望される方には、別途、開催日前に、入力方法をお知らせいたします。
【内容】
14:00-14:05 開会の挨拶: 加納 義久 氏(ナノ構造ポリマー研究協会代表理事)

14:05-15:05 座長: 但木 稔弘 ナノ構造ポリマー研究協会理事
演題: マルチネットワークエラストマーの開発 ~耐クリープ性と熱可塑性または破断物性の両立~
講師: ENEOS株式会社 主席研究員 知野 圭介 氏
概要: 先に、強力な水素結合で架橋することにより、加硫ゴムに近い物性を持つ熱可逆架橋ゴムを開発した。しかしながら、耐クリープ性は、水素結合架橋が外れて組み替えてしまうため、満足するレベルにはなかった。そこで、水素結合に加え、共有結合、面架橋の3種類の架橋を導入したマルチネットワークエラストマーの開発を行った。本エラストマーは、熱可塑性でありながら、高強度で高い耐クリープ性を示した。

15:05-16:05 座長: 但木 稔弘 ナノ構造ポリマー研究協会理事
演題: ゴムの亀裂進展における粘弾性効果 ~速度ジャンプと亀裂先端の尖り~
講師: 東京大学 特任准教授 作道 直幸 氏
概要: ゴム・ゲル・樹脂などの粘弾性固体の亀裂進展において、亀裂進展の速度が低速から高速へと数千倍に変化する「速度ジャンプ」現象が起こり、その際に、亀裂先端部が放物線形状から尖ることが知られている。しかし、速度ジャンプの発生や亀裂先端部の尖りのメカニズムには未知の部分が多い。本講演では、実験・理論・数値シミュレーションを用いてこれらのメカニズムおよびタフ化への指針を明らかにした最近の研究を中心に、速度ジャンプに関するこれまでの知見を紹介する。

16:05-16:10 閉会の挨拶: ナノ構造ポリマー研究協会理事 橋本 貞治 氏

【参加要領】
講習会費: ナノ構造ポリマー研究協会会員 無料、 非会員 5,000円
申込方法: 氏名、会社、部署、電話、メールアドレス、 請求書が必要な場合は、その旨を 下記 宛へメールでご連絡下さい。
【ナノ構造ポリマー研究協会会員】
特定非営利活動法人ナノ構造ポリマー研究協会 理事
但木 稔弘
mail: tadaki@ransp.jp
WEB申し込み
ここより参加連絡に記入してください。

Author: xs498889